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Gigazineに面白いニュースが出ていました。スマートロックが解錠できないという問題が発生したそうです。

スマートロックとはドアの鍵のことです。暗証番号を入力して鍵を解錠するシステムです。
今回事故が発生したのは,Wi-Fi接続型のスマートロック「RemoteLock LS-6i」で,このスマートロックは民泊でおなじみのAirbnbも推奨しているモデルなのです。民泊の場合は,暗証番号を日々変更する必要がありますので,リモートで暗証番号を変更できる,このモデルが重宝されているそうです。

なぜこのスマートロックが解錠できなくなる問題が発生したのかというと,スマートロック内のファームウェア(ドアの解錠を制御する組み込みソフト)をWi-Fi経由でアップデートした時に,アップデートの手順を間違えて別の機種のファームウェアを組み込んでしまったからです。機種に依存している組み込みソフトであるファームウェアを別の機種のものにしてしまったら,正常に動作しないのは当たり前ですね。

こうなると,Wi-Fi経由で正規のファームウェアをダウンロードすることもできなくなることが多いです。なぜなら,このスマートロックを制御するのがファームウェアなので,スマートロック内のWi-Fi通信も制御しているからです。となると,もうどうにもならないということが発生します。アララ。。。

今回は「RemoteLock LS-6i」を取り外してメーカーに送付しないと復旧できない事態となってしまいました。

組み込み機器のファームウェアは,プログラムの動作面を2面用意して,ファームウェアの更新をするときは,失敗することを想定してアップデート後の動作確認をしてから,動作面を切り替えるなどの措置を取ることがあります。特に,OTA(On The Air)でアップデートをするときは,アップデートが失敗すると,今回の事故のようなことが発生することが想像できるので,このような措置をとることは普通です。

しかし,ファームウェアの領域を2つぶん確保するのは,コスト的に厳しいので,このメーカーはそれをサボったのでしょう。大きなツケが回ってきたってことです。

ニュースの最後に,この影響を受けたユーザが約500人と書いてありました。スマートロックの市場規模はどのくらいかわかりませんが,もっと売れているのでしょうから,500人しか影響がなかったのは不幸中の幸いだったと言えますね。

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