〜 卓越した品質へ 〜

iPhoneのFaceIDや,WindowsのWindows Helloなど,顔を使ってデバイスのロックを解除する技術が多く実用化されています。特定のデバイスを使わずに,PCやスマホのカメラを使って認証ができることや,カメラを向けさえすれば,認証情報を取得できてしまう簡便さから,割と受け入れられている生体認証技術です。
一方で,中国の監視社会の問題など,勝手に顔の写真をとられ,犯罪者との識別に使われてしまうなどの問題もあります。

顔認証は,指紋や静脈などの他の生体認証技術と比較すると,他人と本人を同一だと認識してしまう確率が高く,認証精度が低い問題があります。双子がFaceIDの突破に成功したなどのニュースを見たことがある方もいるかもしれません。

IBMは顔認証技術を以前から開発していましたが,撤退することを発表しました。顔認証技術は,差別と人種的不平等を助長するというのが理由です。上で書いたように,顔認証技術は簡便であるが精度が低いという課題があります。顔認証で監視を行なっている社会で,自分と似た人が犯罪者として登録されていると,警察からの職務質問を頻繁に受けたり,誤認逮捕されてしまうなどといった問題が発生してしまいます。

Gigazineの記事でも,Amazonの顔認識技術「Amazon Relognition」を使って連邦議会議員の顔を犯罪者データベースと照合したところ、28人が犯罪者と誤認識されたという報告があったと記述されています。多くても数百人の議員さんの顔を犯罪者データベースと突き合わせると,28人が犯罪者と特定されてしまうということは,例えば日本の1億2000万人の人口で,この技術を使うと,何人の無実の人が犯罪者と誤認識されてしまうのか。。。恐ろしいですね。

私は,生体認証は便利だから肯定する立場です。ただ,顔認証を犯罪者特定に利用するのは誤認識の問題があるので嫌っています。技術は向上するので,いずれかは誤認識の確率が運用に耐えられる程度まで下がってくることを期待していましたが,IBMが顔認証技術から撤退することで,技術向上のスピードが遅くなってしまうのではないかと懸念しています。

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